助成金ってどんなもの?

このページでご紹介するのは厚生労働省管轄の助成金です。国の施策として、雇用を確保し雇用を安定させるため、雇用保険料の一部を財源としてさまざまな給付金を支給しています。そして、その支給は事業主に対してなされるもので、貸付金とは違い、一切返還する必要のないものです。(ただし、偽りその他不正の行為により給付金を受けた場合は、返還を求められます。)

このような給付金には「○○助成金」とか「○○奨励金」という名前がつけられています。当事務所はこれを一くくりとして「助成金」と呼ばせていただいています。この「助成金」はその時々の雇用情勢によって作られたり、変更したりして行きます。しかし、助成金の情報というのはあまり大きく宣伝していませんので、事業主の皆様が「知らなかった」ということが非常に多いのも現状です。助成金の申請をしなかったために、何十万、場合によっては何百万という大金を得る機会を失っています。このような助成金の情報を素早くキャッチして、助成金の申請をしていきましょう 

助成金の主なもの

どのような助成金があるか目的別に記載します。(要件は簡単に記載しています)

 

 

[雇入れに関するもの]

1.トライアル雇用助成金

 (1)一般トライアルコース

 職業経験、技能、知識不足当から安定的な就職が困難な求職者を、ハローワーク又は民間の職業紹介事業者等の紹介により一定の期間試行雇用する場合、助成金の申請ができます。

 

2.特定求職者雇用開発助成金

 (1)特定就職困難者コース

 60歳以上65歳未満の者、障害者、母子家庭の母等を、ハローワーク又は民間の職業紹介事業者等の紹介により、継続して雇用する労働者として雇入れた場合 、助成金の申請ができます。

 (2)生涯現役コース

 65歳以上の離職者を、ハローワーク又は民間の職業紹介事業者等の紹介により、1年以上継続して雇用する労働者として雇入れた場合 、助成金の申請ができます。

 (3)発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース

 発達障害者又は難治性疾患患者を、ハローワーク又は民間の職業紹介事業者等の紹介により、継続して雇用する労働者として雇入れた場合 、助成金の申請ができます。

 (4)三年以内既卒者等採用定着コース

 学校等既卒者や中退者の応募が可能な新卒求人の申込又は募集を行い、初めて雇入れ、一定期間定着した場合、助成金の申請ができます。

 

[起業支援関するもの] 

1.生涯現役起業支援助成金

  中高年齢者(40歳以上)が起業によって、自らの就業機会の創出を図るとともに、事業運営のために必要となる労働者を雇い入れた場合、雇用創出措置に対して助成金の申請ができます。

 

[育児労働者関するもの]

1.両立支援等助成金

  (1)介護離職防止支援コース

 「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」に基づき、職場環境整備に取り組み、介護に直面する労働者が介護休業を取得した場合又は介護のための勤務制限制度を利用した場合、助成金の申請ができます。

 (2)育児休業等支援コース

 中小企業事業主が育休復帰支援プランを作成し、プランに基づき労働者の円滑な育児休業取得、職場復帰に取り組んだ場合、助成金の申請ができます。 

 

[人材育成に関するもの]

1.キャリアアップ助成金(事前に計画書の認定が必要)

 (1)正社員化コース

 有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換又は直接雇用した場合、助成金の申請ができます。

 (2)健康診断制度コース

 健康診断の実施が法定外の有期契約労働者等を対象にした健康診断制度を新たに規定・実施した場合、助成金の申請ができます。

 (3)短時間労働者労働時間延長コース

 短時間労働者の週所定労働時間を延長すると同時に社会保険に加入させた場合、助成金の申請ができます。

 

 

助成金申請に必要なことは?

助成金を申請する上で絶対必要な要件は以下の通りです。

 

1.雇用保険の適用事業所になること

 雇用保険に加入しなければならないということです。雇用保険に加入するには、1週間20時間以上働く労働者を雇入れなければならないということです。また、助成金の種類によっては1週間30時間以上の労働者がいなければ対象にならない場合がありますのでご注意ください。

雇用保険の加入については    

 

2.労働保険の申告をし、保険料を納めていること

 労働保険料の2年分(前々年度と前年度)に未納があると、助成金の申請ができませんので、必ず納付していることが条件になっています。また、正しく賃金を申告していないと会計検査院の調査等で発覚した場合、助成金の返還を請求される可能性がありますので、正しく申告することも大事です。

労働保険料に関することは  

 

3.労働者名簿、出勤簿またはタイムカード、賃金台帳を整備していること

 ほとんどの助成金の申請には、上記3点を添付することになっています。特に出勤簿またはタイムカードと賃金台帳の内容が正しいか注意が必要です。法律どおりの労働時間であるか、残業手当は正しく支給されているかが大事になります。

労働時間に関することは  

 

残業手当に関することは  

 

4.不正行為等により助成金の不支給措置がとられていないこと

 偽りその他不正の行為により本来受けることができない助成金等を受け、または受けようとしたことにより3年間不支給措置を執られている事業所は申請できません。

 

5.労働関係法令に違反していないこと

 試用期間中は雇用保険に加入していないなど法律違反をしていると助成金をせっかく申請したのに不支給になってしまいますので、労働関係法令に違反がないかチェックして下さい。

 

6.支給申請日又は支給決定日の時点で倒産していないこと

 

7.その他

 各種助成金によって他にも沢山の要件がありますので、助成金の申請をする場合は、詳細については当事務所又は助成金申請先へお尋ねください。

 

助成金の中小企業とは

助成金の支給要件になる中小企業とは以下の表に該当する事業主をいいます。

 

 小売業(飲食業を含む)  資本金5000万円以下又は従業員50人以下
 卸売業  資本金1億円以下又は従業員100人以下
 サービス業  資本金5000万円以下又は従業員100人以下
 その他の業種  資本金3億円以下又は従業員300人以下

 

上記の分類は、日本標準産業分類に基づいたものです。

*小売業には、飲食店や喫茶店、バーなども含まれます

*サービス業には、放送業、情報サービス業、宿泊業、医療業、介護事業、学校や学習塾、自動車整備業や産業廃棄物処理業なども含まれます。

 サービス業の範囲は特に広いので分かりにくいです。